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英雄戦のときに同じ部隊メンバー宛てに送った挨拶メッセージの中の物語部分。
このゲームはとにかく何も公式設定がないので好き勝手にやらせてもらった。
多少でもメンバーの妄想の足しになれば幸いである。

また、雪慎さんは中盤戦のときにもご一緒させていただいた方であり、
今回も物語の返事を送ってくれた。
大変に感謝である。

◆雪慎さんからいただいたもの

◆柊さんからいただいた曲 ※別窓で自動再生します。音量にご注意ください。

――刻碑暦999年10月下旬 セフィド神聖王国 北東部国境付近

 吐く息が白い。
 セフィドの国土の大半は温暖で恵まれた気候だが、北東の山間部ともなるとうって変わって寒冷な地域となる。ましてこの時期の早朝ともなればなおさらだ。山に登るだけでこんなに違うのか、と部隊の誰かがつぶやいた。まったくもってその通りだった。
 あなたは今まで何度となくヴァルトリエへの遠征には参加してきたが、気温の急激な変化が容赦なく体力を奪っていくのを止めるすべはない。だが、幸いなことに空を見る限り天気は良く、積雪もほとんどない。今はまだ針葉樹林に積もる白い雪を北部特有の荘厳な景色なのだと楽しめる余裕はあった。

 ふと視線を横にやると、この部隊の指揮を任された男が黙々と歩いていた。あなたは行軍中に彼が指示以外の発言をしたのをほとんど聞いたことはない。黙して語らぬその眼差しの先にはただ降りゆく雪の白と山の緑があるだけだ。

 この山を越えれば本格的にヴァルトリエ領内となる。待ち受ける精鋭に思いをはせるにせよこの風景を楽しむにせよ猶予はいくばくもない。あなたは雪を踏みしめる音を聞きながらふたたび北の空を眺めた。
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